2025/11/29

外壁塗装の工期は、実際に工事を依頼する際、多くの方が最初に不安を抱きやすい部分です。「何日かかるのか？」「雨が降ったらどうなるのか？」「近隣へ迷惑をかけないか？」といった疑問や不安点は多数あります。

とくに北九州市は降水日数も多く、湿度も高くなりやすい傾向の地域です。外壁塗装は天候の影響を大きく受ける工事で、工程の流れや乾燥時間の基準を理解しておけば、工期の長短が予測しやすくなります。

そこで今回のお役立ちコラムでは、北九州市特有の気候特性を踏まえて、標準的な工期の目安についてお話しします。

北九州市で外壁塗装の工期が重要な理由

北九州市は降雨日数が多く、湿度も高くなりやすい傾向のある地域です。そのため、塗装の乾燥工程が天候の影響を受けやすく、工期が前後しやすいと言えます。

●●北九州市の気候が工期に影響する仕組み

北九州市の外壁塗装では、地域特有の気候条件が工期に直接影響します。気象庁（八幡観測所）の平年値を見ると、年間降水日数は150日前後と全国的に見ても多い傾向です。

外壁塗装も屋根塗装も、雨天日は塗装作業ができない工程も多数あります。とくに「洗浄・下塗り・中塗り・上塗り」といった主要工程は天候に左右されるのです。

また湿度が高くなりやすい点も無視できません。塗料は湿度85％以上で硬化が遅れたり、仕上がりに影響が出たりします。メーカーの基準でも「高湿時は施工禁止」という条件が明記されているほどです。

さらに北九州市には沿岸部もあります。風の強い日が続くと、足場シートを閉じて作業の制限が必要です。地域の気候を理解せず工期だけで判断すると、実際の現場とのズレが生まれます。そのため北九州地域の気候特性についての理解が重要です。

●●工期を把握しておくことで生活・近隣トラブルを避けられる

工期を理解しておくと、生活への支障を最小限に抑えられます。外壁塗装中は足場が組まれるため、窓の開閉が制限されたり、洗濯物を外に干せなかったりする日も出てくるものです。

これらは「いつからいつまで不便になるか」がわかっていると、生活スケジュールを調整しやすくなります。近隣に対しても騒音・車両の出入り・洗浄時の水しぶきなどを伝えられるのです。工事に伴う影響を丁寧に説明しておけば、事前に無用な近隣トラブルを避けられます。

参照：気象庁「八幡（福岡県）平年値」

外壁塗装の標準工期と天候による増減幅

一般的な30坪住宅の外壁塗装は10〜14日が目安です。ただし北九州市の雨天が多い傾向については、考慮が求められます。実際には2〜5日の延伸を想定するのが現実的です。

●●標準工期10～14日の理由

足場組立・洗浄・下地補修・3回塗り・付帯部塗装・足場解体の流れを踏まえると、10〜14日は妥当な日数です。とくに乾燥時間の確保は仕上がりに直結します。無理な短縮は、品質低下の原因にもなりえるのです。

●●雨天時の延伸幅｜＋2～5日

雨の日は多くの工程がストップします。そのため実務的には、2〜5日ほど延びるケースも多数あるのです。北九州市のように降雨日数が多い地域では、この幅を見込んでおくことが現実的と言えます。

●●季節別の効率差

梅雨・秋雨の季節は、雨天による遅延が増加します。夏は湿度と夜間結露で朝の作業が遅れることもあるのです。冬は気温5℃未満で施工不可となるため、昼間の限られた時間の作業になります。

工程カレンダーで見る「現実の工期」

外壁塗装は複数工程の積み重ねで成り立ち、乾燥時間を確保しながら進める必要があります。

●●具体的な工期カレンダー

以下、各工程での現実的なスケジュールです。

足場組立（半〜1日）
足場組立は騒音が出やすい工程で、近隣挨拶とスケジュール案内が欠かせません。

高圧洗浄（1日）＋乾燥
汚れや苔をしっかり落とすために高圧洗浄を行います。その後、十分な乾燥を確保する流れです。北九州では湿度の影響で、乾燥時間が長くなることもあります。

下地補修（1〜3日）
シーリングやクラック補修、鉄部ケレンなど、住宅の状態により補修時間が変動します。

下塗り・中塗り・上塗り（各1日）
3回塗りが原則で、気温と湿度により乾燥時間が変動します。無理な短縮は剥離の原因になるため慎重に進めます。

付帯部塗装・仕上げ・足場解体（2〜3日）
破風・雨どいなどの付帯部を仕上げ、全体確認を行ってから足場解体となります。

参照：国土交通省「公共建築工事標準仕様書（建築工事編）」

北九州市で工期が延びやすいケースと対策

沿岸部・湿度・築年数など、北九州特有の条件によって工期が延びることもあります。

●●塩害・苔による洗浄時間増加

沿岸部でとくに注意が必要なのは塩害です。海風に含まれる塩分は鉄部の腐食を早めます。あわせて沿岸部の湿度が高い環境と重なることで、苔が発生しやすくなるのです。

そのため、苔や汚れが多いほど高圧洗浄で時間をかけて、しっかり除去する必要があります。洗浄工程が通常より長引く傾向の理由です。結果として乾燥時間も多くなるため、全体の工期が延びやすくなります。

●●築30年以上で補修量が増える理由

築30年を超える住まいでは「シーリングの硬化」「外壁の細かなクラック」「鉄部の腐食」のように、劣化の幅が広がるため、補修量も増加傾向になります。

補修工程では「Vカット」「シーリング打ち替え」「エポキシ樹脂の充填」など、手順を丁寧に行わなければなりません。一定の日数確保が求められるため、1〜3日ほど日程の追加が必要です。

●●雨天・強風時の休工判断

外壁塗装は天候に強く左右される工事で、降雨・強風時は無理に作業を進めると施工不良や事故のリスクが高まります。塗料の乾燥条件が満たされないと仕上がりに影響し、足場の揺れやシートの膨らみが、安全面の問題を引き起こすのです。

こうした状況では、品質と安全の両面から休工を判断することが重要で、結果的に長持ちする仕上がりにつながります。

参照：国土技術政策総合研究所（国総研）「建築改修工事監理指針」

最短で工期を終えるための段取り

効率よく工事を進めるためには事前準備と天候の読み、職人チームの連携が重要です。

●●工期のポイント

以下は、具体的な工期と成功のためのポイントです。

事前準備
車・植木・荷物の移動などを済ませていただけると作業がスムーズになり、結果的に工期短縮につながります。

職人チームの経験値
天候を読みながら優先すべき工程を調整することで、効率的に進行できます。

天候予測の活用
週間予報を活用し、雨天が続く前に補修工程を先に進めるなど柔軟な調整が可能です。

家族・近隣への配慮ポイント
工期を把握することで、生活の不便や近隣とのトラブルを避けやすくなります。

洗濯物・生活動線への影響
窓が開けられない日や干せない日が続くため、事前にスケジュールを共有しておくと安心です。

騒音対策
足場組立や解体、高圧洗浄など騒音が発生する工程を事前に説明しておくことで、近隣トラブルを予防できます。

作業位置の配慮
足場シートや飛散防止対策で周辺への影響を抑えます。

●●見積り依頼前に工期で確認すべき項目

見積り段階で確認すべき「工期の根拠」が明確であるかが信頼性を左右します。

工程表の提示
日ごとの作業内容、雨天時の休工基準が示されているか確認します。

乾燥時間と塗装回数
乾燥基準が説明されている見積書ほど、信頼性が高く結果的に品質も安定します。

補修量の根拠
実測値・写真・数量の裏付けがあるかが判断基準です。

延長費用の有無
天候が理由による延長では、追加費用がないか確認しておきます。基本的に多くの施工業者では、追加費用を請求しないことは多いのですが、契約により取り扱いは異なるため、確認が必要です。

参照：国土交通省「公共建築数量積算基準」

FAQ｜北九州市の外壁塗装の工期についてよくある質問

北九州市で外壁塗装をお考えの方からは、「何日くらい足場がかかるのか」「雨でどれくらい延びるのか」「生活や近隣にどんな影響が出るのか」といった不安の声を多くいただきます。

ここでは、実際の現場感覚に近いかたちで、外壁塗装の工期に関するよくある質問にお答えします。

●●Q.一般的な30坪前後の家だと工期は何日くらい見ておけばいいですか？

標準的には10〜14日が目安です。足場組立、高圧洗浄、下地補修、3回塗り、付帯部塗装、足場解体までを、適切な乾燥時間を確保しながら進めると、このくらいの日数になります。北九州市では、ここに雨天などで2〜5日ほどプラスされることも想定しておくと安心です。

●●Q.雨で何日も止まった場合、工期が延びても追加費用はかかりますか？

多くのまじめな業者は「天候理由による延長」で追加費用を請求しないケースが一般的です。ただし契約書や見積書にどのように書かれているかで扱いが変わりますので、「雨で工期が延びたときの費用」の取り扱いは、契約前に必ず確認しておきましょう。

●●Q.近隣トラブルを避けるために、どのタイミングでどんな音や車両が出入りしますか？

騒音が出やすいのは足場の組立・解体、高圧洗浄の日です。また、工事期間中は職人の車両が出入りします。信頼できる業者であれば、工事前に近隣挨拶を行い、工期と作業時間帯、洗浄日などの予定を説明します。気になる場合は「どこまで近隣対応をしてくれるか」を事前に相談しておきましょう。

北九州の外壁塗装工期は“余裕ある計画”が安心の近道｜ベストホームへご相談ください

外壁塗装の工期は、30坪前後の住宅であれば10〜14日が標準的な目安ですが、北九州市のように降水日数と湿度が高い地域では、どうしても2〜5日ほど延びる可能性を含めて考えておく必要があります。「思ったより長い」と感じるかもしれませんが、この余裕こそが、しっかり乾燥させて長持ちする塗膜をつくるための大切な時間です。

ベストホームでは、北九州市の気候条件を踏まえた現実的な工程カレンダーをご提案し、事前のご説明と近隣へのご挨拶も含めて、安心して工事をお任せいただけるよう心がけています。外壁塗装の工期やスケジュール調整について不安がありましたら、どうぞお気軽にベストホームへお問い合わせください。

お問い合わせフォームからのご相談はもちろん、メールやお電話でのご質問、ショールームへのご来店も大歓迎です。

ご家族の生活リズムと品質の両方を大切にしながら、無理のない工期で安心できる外壁塗装プランをご一緒に考えてまいります。

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この記事を書いた人

代表取締役　戸髙　勇樹

保有資格：外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者

業界歴・経歴：約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。

出身地：北九州市小倉北区

コメント：創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。