2026/10/19

外壁塗装の見積もりでは、付帯部の欄に「雨樋塗装」と書かれていることがあります。「外壁と一緒に塗れば、雨樋も長持ちするの?」「割れている部分まで塗装で直る?」と疑問に思う方もいるでしょう。
雨樋は、色あせているだけなら、塗装を検討できる場合があります。一方、割れや大きな変形がある場合、表面へ塗料を塗ったとしても形は元に戻りません。継ぎ目から水が漏れていたり、軒樋に水が残っていたり、固定金具が傷んでいたりするといった症状も、塗装とは分けて考えなければならないのです。
ベストホームの北九州市内の施工事例でも、雨樋を付帯部として塗装した住まいがある一方、小倉南区では「軒樋割れ部分交換・上合取り替え」八幡西区では「大屋根雨樋交換」を行った実例があります。
住まいごとに状態を確認し、塗るのか、傷んだ部分を直すのか、交換するのかを分けて考えることが重要です。
そこで今回のお役立ちコラムでは、外壁塗装と一緒に雨樋工事を考える方へ向けて、塗装・部分補修・交換を分けるポイントについてお話しします。見積もりを確認する際に、対象範囲や施工数量、足場の扱いまで確認してみてください。
雨樋は「見た目」と「排水機能」を分けて診断する

雨樋の色が薄くなっていても、水が問題なく流れているようなら、表面のメンテナンスを中心に考えられる場合があります。反対に外観自体は比較的きれいだとしても、水があふれたり、途中で止まったりしているような問題が出ているなら塗装だけでは解決できません。
●●色あせ中心なら塗装を検討できる場合がある
外壁塗装では、雨樋を雨戸や破風などと一緒に「付帯部」として塗るケースがあります。ベストホームの施工事例でも、施工箇所に雨樋を含み、付帯部用塗料を使用した住まいがあります。ただし、塗装の適否は雨樋の材質や表面状態、使用塗料との適合性も踏まえて判断します。
ただし、ここでいう塗装とは、雨樋表面の美観や保護を目的とするものです。雨樋そのものに割れがあったり、形がゆがんでいたりする状態などは直せません。塗る前に、水を受ける形が保たれているか、接続部に異常はないか確認が必要です。
雨樋の状態 | 主に検討する対応 |
色あせ・表面劣化 | 材質と下地状態を確認し、塗装の適否を判断 |
小範囲の割れ | 部分交換・補修 |
大きな変形 | 部材交換 |
継ぎ目からの漏れ | 接続部の補修・交換 |
水が途中に残る | 詰まり・変形・勾配・金具を確認 |
「外壁と同じタイミングだから、とりあえず雨樋も塗る」といった決め方は避けたほうが無難です。先に本体の状態を見ることが重要です。
●●水が流れない症状は塗装だけでは直らない
軒樋は、製品の施工仕様に応じて雨水が落とし口へ向かうように設置します。パナソニックでも、軒樋は水上から水下の落とし口へ流れやすくするために勾配を設けると説明しています。
水が残る場合は、詰まりや本体の変形、勾配、支持金具の状態を施工業者に確認してもらいます。水があふれる原因としては、詰まりだけでなく、勾配不良や金具のゆがみもあるからです。外壁塗装で雨樋の色を整えても、排水方向そのものは変わりません。
参照:パナソニック株式会社 水勾配とは何ですか。(雨といに関して)
部分補修と交換は傷みの場所・長さ・部材で分ける

雨樋の一部が壊れていても、すべてを取り替えるとは限りません。反対に、何か所も割れや変形が続いている場合、一部分だけ直すより交換範囲を広げた方がよいケースもあります。まずは不具合がどこまで続いているか確認します。
●●実際に「割れ部分だけ交換」した住まいもある
北九州市小倉南区沼方面M様邸の施工事例では、外壁塗装とあわせて「軒樋割れ部分交換」と「上合取り替え」を行いました。雨樋全体を交換したのではなく、傷んでいる部材を選んで工事した実例です。
一方、八幡西区星ケ丘の匿名希望様邸の施工事例では、外壁・屋根塗装とあわせて「大屋根雨樋交換」を実施しています。住まいによって工事範囲は異なるものです。判断する際には、以下のように症状を切り分けます。
確認した状態 | 考えられる対応 |
1か所だけ割れている | 部分交換が可能か確認 |
集水部分だけ破損 | 該当部材の交換を検討 |
複数箇所が変形 | 交換範囲を広げて診断 |
継ぎ目だけ漏れる | 接続部分を確認 |
全体の勾配が乱れている | 金具を含めて調整・交換を検討 |
事例の工事範囲が、そのまま自宅にも当てはまるわけではありません。雨樋全体の状態と部材ごとの傷みを調べ、交換する位置や長さを見積書と写真で確認すると、提案の違いを比べやすくなります。
また、雨樋は同じ住まいでも、傷み方がそろうとは限りません。軒樋は問題なくても、集水器や縦樋、支持金具だけに不具合が出ることもあります。塗装前に部材ごとの状態を見て、塗る部分と直す部分を分けて、交換範囲まで確認することが重要です。
●●沿岸部では雨樋本体だけでなく金具のサビも見る
北九州市には、門司区や若松区など、海に近い住環境もあります。
ただし、海沿いという立地だけで、雨樋金具の交換が必要とは決まりません。
国土交通省の資料では、海岸付近では塩害によって、金物にサビや腐食が発生する可能性を指摘しています。外部金物について、防錆処理や耐食性を考える必要があるという考え方です。
雨樋を診断するときも、立地だけで判断せず、金具に赤サビが出ているか固定部が弱っていないかを見ます。
雨樋本体が使える状態でも、支持する金具が変形していれば、勾配へ影響することもあるのです。逆に、表面的な変色だけなら、交換まで必要なのかについて分けて考えます。
見積りでは雨樋塗装・補修・交換を別々に確認する

外壁塗装と同時に雨樋を工事した場合、見積書で付帯部塗装にまとめられる場合があります。
ただし、補修や交換まで必要になるなら塗装とは別の作業です。何を何m施工するのか、どの部材を替えるのかまで確認したほうがいいでしょう。
●●「雨樋一式」では塗る範囲と替える範囲を分ける
見積もりで確認したいのは、雨樋にいくらかかるかだけではありません。
たとえば2階の軒樋は交換する一方、縦樋は使用できるため、塗装するという組み合わせも考えられます。その場合、交換と塗装を分けて記載してもらうと工事範囲について把握しやすくなります。
見積もりで見る項目 | 確認したい内容 |
雨樋塗装 | 軒樋・縦樋のどこを塗るか |
部分補修 | 補修箇所と部材 |
部分交換 | 交換する長さ・個数 |
全体交換 | 軒樋・縦樋・集水器の範囲 |
金具 | 調整・再利用・交換のどれか |
足場 | 雨樋工事に共用するか |
見積もりでは、交換する長さや部材の種類に加え、撤去・処分、金具、足場がどこまで含まれるかを確認します。金額が違う場合も、数量と作業範囲をそろえると比較しやすくなります。
●●外壁塗装の足場を使えるかも確認する
2階の軒樋など、高所にある部材の補修や交換では、安全な作業環境が求められます。その際、外壁塗装と同時施工の場合、組んだ足場を雨樋工事にも使用できるか確認しておきましょう。
ただし「外壁塗装と一緒なら雨樋工事の足場代は必ず無料」という意味ではありません。雨樋交換の作業範囲や足場仕様で条件は変わります。
見積もりでは、雨樋の工事費だけを見るのではなく、既存の足場を共用する計画なのかまで聞いておきましょう。
▼雨樋から水があふれるときの確認事項や、台風前の点検はこちら▼
雨樋の詰まりや破損で雨漏りする?北九州市で台風前に確認したい排水トラブル
雨樋の部分交換は部材の適合性と完了時の排水確認まで見る

雨樋の部分交換は、壊れた長さだけで決まるものではありません。既存の雨樋につながる部材を用意できるか、残す部分に不具合がないかで施工範囲が変わります。契約前の範囲確認と、工事後の排水確認を一組で考えると、塗装との違いも把握しやすくなります。
●●既存の雨樋につながる部材があるか確認する
部分交換を希望する場合は、既存品のメーカーや形状、寸法を施工業者に確認してもらいます。色や見た目が似ていても、接続できるとは限りません。廃番などで適合する部材が手に入らない場合は、交換範囲を広げる提案になることもあります。「全部交換が必要」と言われたら、劣化が広がっているためなのか、部材の調達・接続が難しいためなのかを分けて聞くと、提案の理由が分かります。
●●残す部分と交換する部分を写真で共有する
交換箇所は「2階の樋」といった言葉だけでなく、建物のどの面の、どこからどこまでかを写真で共有します。軒樋だけを交換する場合も、集水器や縦樋との接続、支持金具の扱いを確認したいところです。
- 交換する本体と接続部材の範囲
- 再利用する金具と交換する金具
- 残す雨樋の塗装・補修の有無
この区分が見積書と一致していれば、塗装だけの箇所と排水機能を直す箇所を区別できます。
▼雨樋を含む工事範囲と保証を、書類で確認する方法はこちら▼
外壁塗装業者は「書類」で比較する|診断報告書・見積書・保証書の確認ポイント
●●完了時は排水確認の方法と結果を聞く
工事が終わったら、見た目に加えて、接続部分からの漏れや水残りをどのように確認したかを担当者に聞きます。通水などの確認方法は施工条件によるため、契約時に実施内容を相談しておくとよいでしょう。高い場所へ自分で上がる必要はありません。写真や説明を受け取り、後日雨が降った際に地上の安全な場所から気づいた異常があれば、位置と状況を施工店へ伝えられるようにしておきます。
雨樋の塗装・補修・交換はベストホームへ相談を
雨樋は、色あせと排水の不具合を分けて考えることが基本です。塗装で対応できる状態か、割れや変形、接続部、金具の補修が必要かを確認し、見積書で塗る範囲と交換する範囲を照合すると判断しやすくなります。
ベストホーム株式会社には、外壁塗装と合わせて雨樋の部分交換や大屋根の雨樋交換を行った事例があります。雨の日に水があふれる場所や、地上から見える割れなどが気になったら、発生場所と状況をお知らせいただけます。
お問い合わせフォームから、外壁と雨樋を合わせたご相談を受け付けています。
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この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
塗装工事はどの業者に頼まれても塗ったばかりはキレイだと思います。塗装工事で差が出るのは〈数年後〉です。塗装工事を行い数年経過しないと適正な工事をしたのかがわからない、ここが塗装業者選びの難しいところです。塗装の高品質団体プロタイムズは『社会に貢献できる塗装・社会に誇れる塗装』をご提供させていただきますので、塗装工事でお悩みの際はお気軽にご相談ください。
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