2026/02/08

アパートの外壁塗装を検討し始めたとき、多くのオーナー様が最初に気になるのが「いくらが妥当なのか」「この見積は高いのか安いのか」という点ではないでしょうか。
複数社から見積を取ってみたものの、金額に差がありすぎて判断できないという声も少なくありません。
今回のお役立ちコラムでは、アパート外壁塗装の費用相場を整理したうえで、見積書のどこを見れば判断できるのか、比較の際に気をつけるべきポイントは何かを、オーナー目線で分かりやすく解説します。
塗装業者やハウスメーカー、ビルダーから営業される前に、まずは判断材料を整理したい方に向けた内容です。
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アパート外壁塗装の費用相場はどれくらい?

アパート外壁塗装の費用は「◯◯万円」と一言で言い切れるものではありません。建物の規模や形状、劣化状況によって大きく変わるため、まずは相場の考え方を把握することが重要です。
●●規模別(戸数・延床)で見る費用相場
アパート外壁塗装の費用は、結局のところ「塗る面積(外壁面積)」「共用部・付帯部の量」「下地補修の多さ」で決まります。
国土交通省の調査(大規模修繕工事の事例集計)では、外壁塗装を含む大規模修繕工事について、戸あたり工事金額は『100~125万円/戸』の割合が最も高く、次いで『75~100万円/戸』『125~150万円/戸』が多いことが示されています。
国交省資料:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査について(概要)
さらに同資料では、総工事金額の内訳として建築系工事が大きな割合を占め、その建築系工事の中でも外壁関係(外壁塗装・外壁タイル・シーリング工事)が最大の比率(49.4%)であることが示されています。
ここから言えるのは、規模(戸数)が増えるほど総額が大きくなるのは当然としても、実務では「戸数」より先に、外壁面積や外壁関係の工事規模(シーリングや補修を含む)を押さえるのが、費用感を外しにくいということです。
相場を見るときは、戸数だけで決め打ちせず、延床や外壁面積、共用部の構成(階段・廊下・鉄部の量)まで含めて見積の根拠を確認するのが安全です。
●●費用に含まれる工事項目(足場・下地補修・付帯部)
外壁塗装の見積には、塗装作業そのもの以外にも複数の工事項目が含まれます。代表的なのが足場設置、高圧洗浄、下地補修、付帯部(雨樋・鉄部・階段など)の塗装です。
これらは省略できるものではなく、安全性や仕上がり、耐久性に直結します。費用相場を考える際は「何が含まれているか」を前提に見る必要があります。
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見積書の読み方と比較のコツ|「妥当な金額」を判断する3つの視点

見積書は金額だけを見るものではありません。中身を理解すれば「高い・安い」ではなく「妥当かどうか」で判断できるようになります。ここでは、アパート外壁塗装で迷いがちなポイントを、見積書の読み方→相見積の比較→費用調整の順で、3つの視点に整理します。
●●①見積書で必ず見る項目(数量・単価・工事項目・回数)
見積書を見るときに大切なのは、金額の大小よりも「何に、どれだけの費用がかかっているか」が読み取れるかどうかです。アパート外壁塗装の見積には、大きく分けて工事項目や数量が細かく記載されたものと、「一式」表記が中心のものがあります。
どちらが正解というわけではありませんが、内容の見え方や判断のしやすさは大きく異なります。以下に、同じ外壁塗装工事を想定した場合の「詳細に分解された見積」と「一式表記が多い見積」の例を並べます。どこまで内容が読み取れるか、比較しながら確認してみてください。
詳細が記載された見積りの例(数量・単価・工程が見える見積書例)
工事名:アパート外壁塗装工事(例)
区分 | 工事項目 | 仕様・内容 | 数量 | 単位 | 単価(円) | 金額(円) |
仮設 | 足場架設・解体 | メッシュシート含む | 900 | ㎡ | 900 | 810,000 |
仮設 | 養生 | 開口部・共用部・車両養生 | 1 | 式 | 120,000 | 120,000 |
下地 | 高圧洗浄 | 外壁・付帯部 | 650 | ㎡ | 250 | 162,500 |
下地 | 下地補修 | クラック補修(Uカット等) | 30 | m | 4,000 | 120,000 |
下地 | 下地補修 | 欠損・浮き補修(樹脂モルタル等) | 15 | 箇所 | 6,000 | 90,000 |
シーリング | 目地シーリング撤去 | 既存撤去 | 180 | m | 350 | 63,000 |
シーリング | 目地シーリング打替 | プライマー+打設+仕上げ | 180 | m | 1,200 | 216,000 |
シーリング | サッシ廻り増し打ち | 既存の上から増し打ち | 120 | m | 850 | 102,000 |
外壁塗装 | 下塗り | シーラー | 650 | ㎡ | 500 | 325,000 |
外壁塗装 | 中塗り | 上塗材1回目 | 650 | ㎡ | 900 | 585,000 |
外壁塗装 | 上塗り | 上塗材2回目 | 650 | ㎡ | 900 | 585,000 |
付帯部 | 雨樋塗装 | ケレン+2回塗り | 120 | m | 800 | 96,000 |
付帯部 | 破風・鼻隠し塗装 | ケレン+2回塗り | 85 | m | 950 | 80,750 |
付帯部 | 鉄部塗装 | 階段・手すり等(ケレン含む) | 1 | 式 | 180,000 | 180,000 |
付帯部 | 軒天塗装 | 1回〜2回(仕様による) | 110 | ㎡ | 650 | 71,500 |
共通 | 清掃・廃材処分 | 施工後清掃含む | 1 | 式 | 50,000 | 50,000 |
共通 | 現場管理・安全管理 | 写真報告含む | 1 | 式 | 180,000 | 180,000 |
小計:3,736,750円
値引:▲136,750円
合計(税別):3,600,000円
この見積で判断しやすいポイント
- 面積(㎡)や延長(m)が出ていて、根拠確認ができる
- シーリングが「撤去」と「打替」で分かれている
- 外壁塗装が「下塗り/中塗り/上塗り」で工程が見える
- 付帯部も範囲が見える(後から“含まれてない問題”が起きにくい)
一式で記載された見積りの例=範囲が曖昧になりやすい見積書例
工事名:アパート外壁塗装工事(例)
区分 | 工事項目 | 仕様・内容 | 数量 | 単位 | 金額(円) |
仮設 | 足場工事 | 足場架設・解体一式 | 1 | 式 | 900,000 |
下地 | 洗浄・下地調整 | 高圧洗浄・下地処理一式 | 1 | 式 | 350,000 |
外壁 | 外壁塗装工事 | 下塗り〜上塗り一式 | 1 | 式 | 1,900,000 |
シーリング | シーリング工事 | 打替・増し打ち一式 | 1 | 式 | 380,000 |
付帯部 | 付帯部塗装 | 雨樋・破風・鉄部等一式 | 1 | 式 | 520,000 |
共通 | 諸経費 | 現場管理・廃材処分等 | 1 | 式 | 250,000 |
合計(税別):4,300,000円
この見積で起きやすい“判断の難しさ”
- 外壁面積(㎡)がない→単価が妥当か分からない
- シーリングが打替か増し打ちか不明→耐久性と金額の妥当性が判断しづらい
- 付帯部の範囲が不明→「どこまで塗るの?」が後から揉めやすい
- 「下地調整一式」だと補修範囲が不明→追加費用の条件が見えない
●●②相見積りで条件を揃える方法|比較表の作り方と質問リスト
相見積を取ること自体は正しい判断ですが、比較の仕方を間違えると逆に迷います。比較の基本は、金額ではなく条件を揃えることです。
- 塗料の種類(グレード)
- 塗装回数
- 下地補修の範囲
- シーリングの工法(打ち替え/増し打ち)
- 付帯部の範囲
- 保証内容
- 写真報告の有無
など、判断に影響する条件を並べて比べると、金額差の理由が見えてきます。比較時に確認すべき質問は
- 「なぜこの補修範囲になるのか(根拠)」
- 「劣化診断の結果はどこに反映されているか」
- 「施工後の報告はどの単位で出るか」
- 「保証は何を対象に何年か」
- 「追加費用が発生する条件は何か」
です。質問への回答が曖昧だったり、根拠が言語化できない場合は、金額よりもリスクの方が大きい可能性があります。
●●③費用調整の優先順位|削っていい所/削ると危険な所
費用を抑えたいと考えるのは自然ですが、抑え方には優先順位があります。調整しやすいのは、色や仕様の整理、塗料グレードの選び方(長期保有か短期保有か)、工事時期の調整、付帯部の優先順位付けなどです。
一方で削ると後悔しやすいのは、下地補修とシーリング工事です。ここを薄くすると、数年後にひび割れや雨水侵入の再発につながり、結果的に再修繕コストが増えやすくなります。
見えない部分ほど削らない、という判断が長期的には最も費用を抑えることにつながります。どうしても予算に合わせる必要がある場合は、「今やる範囲」と「次回に回す範囲」を分けて、段階的に整備する考え方にすると無理が出にくいです。
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FAQ|北九州市のアパート外壁塗装でよくある質問

アパート外壁塗装の費用や見積について調べていると、「結局どう判断すればいいのか」「自分のケースは当てはまるのか」といった細かい疑問が次々に出てきます。ここでは、実際にオーナー様からよく寄せられる質問を中心に、判断のヒントになるポイントをQ&A形式でまとめました。
●●Q1.見積りは何社くらい取るのが最適ですか?
A.目安は2〜3社です。1社だと妥当性が判断できず、4社以上だと条件がバラバラになって比較が難しくなりがちです。
相見積で大事なのは社数よりも「条件を揃える」ことなので、依頼時点で塗装回数、シーリング(打替/増し打ち)の希望、付帯部の範囲、写真報告や保証の要件など、最低限の比較条件を伝えると精度が上がります。
●●Q2.安い見積りを選ぶと失敗しますか?
A.安い=失敗ではありませんが、「なぜ安いのか」が説明できない見積はリスクが高いです。典型例は、下地補修やシーリングが最低限、付帯部が一部除外、塗装工程(下塗り/中塗り/上塗り)が曖昧、「一式」が多く範囲が不明確、などです。
安い見積を検討する場合は、数量(㎡/m)と範囲、塗装回数、補修範囲、追加費用が発生する条件を必ず確認し、根拠が具体的なら選択肢として成立します。
●●Q3.見積りを取ったら必ず契約しなければいけませんか?
A.契約の義務はありません。見積は判断材料なので、納得できなければ保留や見送りで問題ありません。むしろ、見積内容や説明に違和感がある状態で契約すると、工事中の追加費用や範囲の食い違いが起きやすくなります。
断るのが気まずい場合は「条件を揃えて比較したいので、数量と範囲の根拠資料(現地写真や劣化診断の説明)をいただいてから検討します」と伝えると角が立ちにくいです。
ベストホームがご提案する、アパート外壁塗装で後悔しないための相談タイミングとは
アパート外壁塗装の費用は、「相場はいくらか」「見積は高いのか安いのか」といった金額面だけで判断すると、かえって迷いやすくなります。
本記事でお伝えしてきた通り、妥当な判断をするためには、外壁面積や共用部の構成、下地補修やシーリング工事の内容など、見積書の中身を整理して読み解くことが欠かせません。
ベストホームでは、特定の工事を急がせるのではなく、現在の建物状況や見積内容をもとに、今相談すべきか、まだ様子見でよいかも含めて整理するサポートを行っています。
「まずは見積内容を確認してほしい」「他社の提案と比べてどうなのか知りたい」といった段階でも問題ありません。アパート外壁塗装で判断に迷ったときは、ベストホームの問い合わせフォームからのお問い合わせ、メールでのご相談、電話でのご相談、ショールームへの来店など、ご都合のよい方法でお気軽にご相談ください。
オーナー様が納得したうえで判断できるよう、必要な情報整理からお手伝いします。
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この記事を書いた人
代表取締役 戸髙 勇樹
保有資格:外装劣化診断士、一般建築物石綿含有建材調査者、石綿作業主任者、アステックペイント技術認定者
業界歴・経歴:約17年以上。大手リフォーム会社に就職後、一度は塗装業界を離れるも、「人に感謝される仕事がしたい」と、ベストホームに入社。1500棟以上の塗装工事を実施。
出身地:北九州市小倉北区
コメント:創業以来24年、福岡県北九州市を中心に外壁塗装・屋根塗装・防水工事・リフォーム工事を行っております。
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